このページではインタビュー形式で当社社長をご紹介します。
長文ですが、転職先として当社が気になる方はぜひご一読ください。
それほど興味のない方、時間のない方は、
「開発業務紹介(アード・ソシヨの仕事って?)」
へとお進みください。
技術者としての安田とは?
社長は技術者だったと聞きましたが?
はい。アード・ソシヨを起業してからもしばらくは現場で技術者として活動していました。そもそも私の社長としての原点は「技術者」です。今でも技術者の端くれのつもりです。
もともと私は大型汎用機(メインフレーム)のプログラマとしてスタートしました。その後、PCがビジネスで使われるようになってくると、PCソフトの開発、ネットワークが使われるようになるとLANの論理設計、WEB技術が実用レベルになってくるとWEBシステムと、常に最先端の技術に携わってきました。私自身、「切り込み隊長」を自認するくらい、新たな技術に取り組み、それを前職の会社に敷衍することをやっていました。
扱ったコンピュータ言語も、COBOLに始まりPL/I、CANO-AID、Mantis、Fortran、Basic、C、アセンブラ、Javaなど20種類に及びます。
設計にも多く携わりましたし、要件定義を取りまとめ成功させたシステムも6システムほどあります。
これは当社での話ですが、私が要件定義を行い当社技術者がシステムを作り上げた際に、お客様から「今まで付き合ったシステム開発会社の中で3本の指に入る」とまで評価いただきました。
幸いなことにご評価いただける技術者になれたと思います。
技術者としての経験が当社の研修に活きているのですね?
そうですね。当社の技術研修やリーダー研修のカリキュラムは私と社員とで作っていますが、私が技術者として経験してきたことを反映しています。
だから実際の開発現場で役に立つ研修になっていると思います。
また、研修だけでなく当社の方針や顧客対応、社内の評価制度なども私が技術者だったからこその内容となっています。
起業のきっかけは?
技術者だった社長がなぜ起業したのですか?
もともと会社を起こすつもりはまったくありませんでした。
私は技術者としてシステムを作るのが好きでしたし、リーダーやマネジメントはやっていましたが経営者になる、というのは想像もしていませんでした。きっかけは20年務めた前職の会社の解散でした。
私は学生時代、勉強よりも音楽にのめり込んでいました。
それが就職することになり、「なんとかなるだろう」くらいの甘い気持ちでシステム開発の会社に入ったのです。ところが、その会社がとても厳しい会社で甘えた気持ちを叩き直されました。
そういう点では今にして思うと私にとってはとても良い会社でした。
「生活の全てをかけて」と言っても良いくらい、一所懸命に仕事も勉強もしました。
それが入社して20年ほどがたったとき、会長と社長がケンカしてあっさり会社が消滅しました。文字通り消滅です。今はその会社は名前すら残っていません。
会社が消滅すると決まったときはかなりショックでした。いろいろ悩みもありましたが、がんばってきたことは確かでしたので。
ですが「ロス」になっている暇はありませんでした。ショックにひたっているよりも、これからどうするのかと自分の進路を悩む必要がありましたから。
悩んだ経緯は省きますが本当に心底悩みました。
さんざん悩んだ末に当社を起こすことに決意しました。
そうして作った会社が当社「株式会社アード・ソシヨ」です。
良いシステムと作るとは?
社長はよく「良いシステムを作る会社」と言われますが、それはなぜですか?
私が技術者だった頃もそうでしたが、今でもシステム開発の失敗が顧客企業に重大な影響を与え、ひいては社会に影響を与えています。
直近の例で言えば某都銀が今年(2021年)に入って何度もATMが止まっていたりします。インフラの問題と報道されていますがシステムの作りの問題もあるようです。
私自身が技術者時代も身近にそのような体験をしました。
ある服飾メーカーの案件で、私が携わっていたのは人事システムだったのですが、同じ開発室内で物流システムを別チームが構築していました。
できあがったシステムを本番稼働させたその日、自動化された倉庫の運搬機械のトラブルで商品が出荷できない事態が発生しました。
構築された物流システムはそのトラブルに対応できず、自動化される前のシステムにリバースすることもできず、完全に出荷が停止する事態となりました。システムが改めて稼働するまでに半年かかったのですが、その間、出荷は人手で行われ、慣れない手作業に出荷ミスを連発することになり売上は大幅にダウン、開発担当の役員が解雇される事態となりました。
私たちが作るシステムは顧客企業にも社会にも影響を与えます。
だからこそ作り甲斐があるのですが、その一方で、今も昔もシステム構築に失敗する例が後を絶ちません。
私は一人の技術者として、当たり前に顧客や社会の役に立つシステムを作りたい。良いシステムを作って顧客や社会に喜ばれたい。技術者なら誰もが持っている根源的な思いです。
しかし、個々の技術者がいくら良いシステムを作りたいと思っていても、チームとして、会社として、組織として「良いシステムを作ろう」という固い決意がなければ、良いシステムは本当に作れません。
だから、システム開発の会社がまず第一番に掲げるべきテーマは「良いシステムを作る」だと私は思っています。
私たちアード・ソシヨは「良いシステム」を作る会社でなくてはなりません。
「技術者の幸せ」にどう繋がる?
その「良いシステムを作る」と言うことが「技術者の幸せ」にどう繋がるのでしょうか?
「良いシステムを作る」だけで「技術者の幸せ」が実現できるわけではありません。ただ、
良いシステムを作れない技術者、チーム、会社は確実に幸せにはなれません。
これは断言できます。
<安田が考える「技術者が幸せになれる前提条件」とは>
私が考える「技術者が幸せになれる前提条件」とは以下の4点です。
この4点すべてに「良いシステムを作る」がかかわってきます。
すなわち、「技術者の幸せ」には「良いシステムを作る」ことが大前提なのです。
失敗している案件ほど泥沼化しお祭りになり、たとえなんとか完成しても問題点だらけのシステムとなります。
当然、仕事は過酷になります。
大きな成長には成功事例が必要です。
もっとも「良いシステムを作る」だけでは不足で、過酷な現場にならないような組織としての対応だったり、正当な評価ができるような取り組みも必要です。
現場で学ぶだけでなく時にはOffJTで学ぶことも必要でしょう。
そういったことも全て取り組めてこそ「技術者の幸せ」が目指せるのです。
残業はなぜ減らせられる?
当社は残業が少ないですが、これはどうしてですか?
それはまず第一に私が決意しているからです。
TOPが決意し会社の方針としなければ残業は絶対に減らせません。その理由は機会があれば述べたいと思いますが、実は残業がなくならない理由というか理屈がちゃんとあります。
私は技術者時代にPJを成功させることが残業をなくせる、という思いに至る経験をしました。
その経験については長くなるので、ここでは割愛します。コラムに少し書いているのでそちらを御覧ください。
私はその経験から残業を無くす決意をしたのですが、決意だけでは残業は少なくなりませんでした。当社も設立当初から5年くらいは残業40時間は当たり前で人によっては60時間を超える社員も当たり前にいました。
今は平均10時間少し、多くの社員は残業0時間だったりします。
その取り組みは大きく3つあります。
1.みなし残業40時間分を給与に組み込んだ
もちろん、40時間を超える残業をした場合は追加分をお支払いしますし、深夜稼働、休日出勤のときには別途手当も出すのですが、残業をしてもしなくても40時間分は給与として組み込みました。
これは技術者の意識改革のために行ったことです。
2.品質重視の方針
テストで品質を担保するのではなく、設計・プログラミングから品質を作り込むことを社員に求めました。
やったことのある人でないと実感がわかないかもしれませんが、こうすると残業は減るんです。
3.会社としての顧客への姿勢
残業が発生する理由は様々ですが、マネジメントに起因することが実に多くあります。現場での顧客側のマネジメントの問題で発生する残業は、現場の技術者では回避や対応が難しいことがあります。そうした場合に会社として顧客に物申す姿勢を持っていること。目先の利益や顧客との関係にとらわれず、会社として言うべきことを言い交渉できること。これが大切です。
このような3つの取り組みを全て行ってきたことで、当社は残業削減に成功しています。
社長の魅力とは?
社長はやろうとしていることに妥協しない印象ですが?
そうかもしれません。私自身は普通に自分が思うことをやっているわけなんですが。これまでやってきたことで会社の力になっていると実感できるものがいろいろあります。
例えば・・・先ほどの残業削減だったり、給与テーブルと評価制度の構築だったり、全員社長会議(社員全員が社長として発言する会議)やコラボレーションスペースもそうですね。毎年1回から2回行っている社内イベントも徹底して楽しみたいほうです。
ただ・・・
社長と言うのは自分のやりたいこと、すなわち独善的と言っても良い自分の理想を実現するために会社を経営します。
中には自分の目的のために手段を選ばず、社員に過酷な状況や厳しい要求を押し付ける経営者もいたりしますが、私のやりたいこととはそれは違います。
私はやりたいことを実現するために社員の声を聞いてきました。
前述のこれまでやってきたことも社員の声から産まれたことも多くあります。
妥協せず本質を見つめて徹底してやりたい、というのが私の根本ですが、独りよがりにならないように社員と一緒に作っていきたいと思っています。
今は中堅技術者のための研修制度を充実させていきたいと考えています。
中堅技術者になってくると、自分で勉強したり現場から学んだりするのが通常ですがOffJTも大切です。そういった技術者向けの研修も充実させたいですね。
社員と遊ぶのが好き?
社員とのイベントとかとても楽しそうに参加されていますね!
はい!めちゃくちゃ楽しいです!
社員と話をしたり、お酒を飲んだり、遊んだりすることが楽しくて仕方ありません。これは性格ですね・・・。
2020年から2021年にかけてのコロナ禍での緊急事態宣言中は、Zoomくらいでしか社員と会えず、とても残念でした。
当社ではコロナ禍前は春と秋に会社主催のイベントを行ってきました。
BBQをしたり、カートレーシングやサバゲーやアーチェリーハントなど、その時その時に社員と一緒に企画し実行してきました。
社員全員で楽しみたいので、当社ではそのようなイベントも業務扱い、すなわち休日出勤手当や交通費を支給しています。そのほうが気持ちよく全員が参加できるからです。
今年は納会は中止にしますが、新年会くらいできると良いですね・・・(後日追記:残念ながら新年会もできませんでした)
顔を合わせてひとつの空間を一緒に満喫する・・・これからも続けたいものです。
日経新聞電子版「私の道しるべ」に弊社代表・安田の記事と動画が掲載されました。
(サイト終了に伴いリンクを削除しました)